前を向いていこう~大切な日々のこと

2016年2月~子宮体癌治療の記録と日々に感じたことをつづります。

検査の結果。

それから1週間。
また病院の日。


「どう?今日の調子は?あれ、暗い顔だねぇ!」


当たり前でしょうがーーーー!
こっちは1週間どんな思いでいたと・・・(# ゚Д゚)


と、思いましたが、
「あ、すみません…(´;ω;`)」
と言うのが精一杯でした。



「はい、じゃあ検査結果ですが。
細胞診も組織診も子宮体がん出ましたよ。
ちょっと暴れるタイプのがいるみたいだね。
(いわゆる顔つきのよくないがん細胞のこと)
右の骨盤のリンパ節とお腹のリンパ節も転移の可能性大。
とにかく、来月には、手術だね。



正式にがん告知です。



「あー、やっぱり・・・。」


ショックのあまり、倒れる


取り乱す


泣きわめく



というようなことは一切なかったです。


ただ、先生の言う聞いたこともない言葉と
私の病状が書かれたカルテを見せられ、


じわじわと先の見えない暗闇と恐怖に包まれていく


そんな感じでした。




術前診断:子宮体がんⅠB期
組織型:類内膜腺癌 グレード1
予定術式:単純子宮全摘出+左右卵巣、卵管、骨盤リンパ節郭清、
術中迅速細胞診の結果、骨盤リンパ節に転移が認められた場合、
傍大動脈リンパ節郭清



子宮と卵巣、卵管とごっそり取って、
骨盤内に取り巻くリンパを全部取り、
多分、大動脈のリンパも取る。
お腹の傷はみぞおちから縦に恥骨まで、30cmほどと長くなる。



先生は仕事なので、淡々と説明を続けますが、

聞きなれない言葉と、この先自分の身におこることが次々に言い渡され、

でも、頭の中に全然入っていかない。


急に診察室を飛び出したい気持ちになりました。



察した夫が、


「わかりました!では手術はいつになりますか?
今日はこの後どうしたらいいですかね?」


と、先生に聞きました。


「うん、これからカンファレンスで手術日とか決めるから、また来週来てね。
今日はこの後麻酔科に寄って、説明聞いてお帰りください。


じゃあ、今のうちにおいしいものたくさん食べて、体力と気力つけておいてね!」


そう言うと、先生がカチッと電子カルテを終了させ、
がんを告知した診察は、終わりました。



おいしいもの?
今の私に何食えっての?


他人事だから?
よくそう軽口を叩けるな。


だんだん怒りの感情がわいてきました。



この時の私は、先生を一瞬でもゴッドハンドとあがめたことを後悔していました。


そして、総合病院の女医さんに言われた、


「合わないと思ったらいつでも戻ってきていいからね」


という言葉を思い出していました。


おかしな自分。

それからの私は…。



がんだなんて信じられない。


でも、先生が間違ったことを言うわけがないし…


このまま何もしなかったら、死ぬのかな?

治療しても、助からないかもしれないのかな?


子供たちは、私がもしいなくなったらどうなるかな?


そんな考えを巡らせるばかりでした。


深い泥沼にはまって動けないような、そんな気持ちでした。




仕事の日は気が紛れてよかったのですが、


休みの日は最悪でした。



子供たちを送り出したあと、家事がまったく手につかず、


朝もお昼も食べられない。


夕飯は家族のためにと、辛うじてレトルトや冷凍ものを温めるのみ。

でも自分は手をつける気になれない。


見かねた夫が、

一口でもいいからどれか食べな、と声をかけてくる。

それさえも鬱陶しいと感じる。



友達からの誘いの連絡にも答えられず、


ふと泣いてはボーッとするの繰り返し。





あとで知ったことですが、

がんを告知された人がこういう心の変化を辿るのは、正常な反応だそうです。


しかし、耐えられずに自ら生命を断とうとする人もこの時期に多いと聞きました。





何も知らない子供たちは、そんな私のことを、

仕事で疲れてるのかなー?

くらいに思っていたようです。


いつもはどんなに叱っても言うこと聞かない子供たちで、イライラさせられてばかりですが…


誰に似たのか、この時ばかりは少しくらい脳天気な性格でむしろよかった、と思いました(´▽`;) '`'`