前を向いていこう~大切な日々のこと

2016年2月~子宮体癌治療の記録と日々に感じたことをつづります。

たくさんの仲間がいる。

ついに、次の病院に行く日。


がん専門病院…


名前を聞くだけでゾッとしました。


大学生の頃、ゼミの教授に学会の受付のアルバイトを頼まれ、着慣れないスーツを着てこの病院に来たことを思い出しました。


その時は、まさか自分が病気で来ることになるとは思わず笑




初診の受付をし、とてつもなく大量の問診票を記入し、緊張しながら婦人科の前で呼ばれるのを待ちました。



周りを見渡すと、院内にはいろんな年代の方が。


そして、受付にも待合室にもたくさんの人たち。



病院はお年寄りが多いというのがあるあるですが


むしろ、私と同年代の働き盛りや主婦と思われる方々の方が多く見受けられたように思います。




この人たち、みんながん患者か…。


そう思ったら、急に仲間が増えたような気持ちになりました。

背中を押された。

前回の検査以来、


自分はこれからどうなってしまうのだろう

がんだったら…

がんだったら…


頭の中を不安がずっと駆け巡っていました。


しかし、

いや、悪性ではない可能性もあるし!


という思いもあり。


まだ決まってもいないのに、悪性だった場合の病院探しなんて全くする気が起きませんでした。



次の診察日。


病院に行くと、先生は明るく挨拶してくれましたが、


「細胞診の結果は、前回クリニックでされた時と同じでした。

そしてもう1度、MRIと子宮鏡の画像を精査しましたが…

やはり悪性の疑いが捨てきれません。

病院を移って詳しい検査をしてきていただかないといけませんが、決めてきましたか?」


…。



何も答えられずにいると、


「ハッキリ言います、早く詳しい検査を始めた方がいいです!

それにはここではしたくても出来ません。

…。

一度診察室を出て、病院をどこにするか決めてください!

私の出身大学の病院をご紹介もできますが、先のことを考えると、がん、と名のつく病院の方がいいと思います。


行ってみてそこの先生と相性が合わないと思ったらすぐ戻ってきてください!

何度でもどこにでも紹介状すぐ書きますから!!」



想定外の事態に、涙も出ず。声も出せず。


付き添ってきた夫に、無理やり診察室を連れ出されました。

そして、今日まで何もしてこなかった事を怒られました。



待合室のベンチで、二人でスマホで一時間近く病院を調べました。

手が震えて、頭もうまく働かず…


そんな中、ある病院のページに目が止まり…


この先生にお願いしてみたい!と直感で思いました。

すぐ診察室へ声をかけ、先生に伝えました。


「よく決心されましたね!

向こうの病院でもし良性だと言われたら、私が責任もって治療しますので、安心して行ってきてください!応援しています!」



先生の励ましで、少し気持ちを立て直しました。


翌週、その病院の先生の予約が取れたと連絡がありました。


これが、今の主治医との出会いになりました。